20170610

■ 洗礼 ■

どもども。より良い栽培環境を求めビニールハウスを建てました。自宅の管理会社もうるさいし、もう全ての植物を移動しましたよ。。。ハイエースで2回。そして、自宅に植物が全く無いこの喪失感。。。出勤前に株の状態をチェックしたり、水を与えたりという事がなくなったので全く早起きしなくなりましたね。ベランダに出ることも少なくなりましたので、自分が徒長し、若干老けた気すらします。

自宅のベランダは日の出から12〜13時くらいまで直射日光があたり、午後は完全に日陰という環境でしたので、今まで5〜7時間(置き場所で差がある)という日照条件の中、徒長させず色を出すためにいろいろと工夫してきました。大鉢は用土の排水性をかなり良くし、灌水は用土が乾ききる直前までおさえ肥料もほとんど与えない、所謂「締めて育てる」に準ずる方法を取っていました。もちろん株の大きさ・根の量・品種によって調整して管理していましたが、全体的にはスパルタ気味の管理。しかし現在は環境が変わり、今まで通りの締め気味管理では危険な事を痛感しています。ハウスは朝6時から日没まで常に直射ガンガン=FULL SUNなので日照時間は今までの倍になりました。ディッキアにとってはかなりの環境の変化です
早速その洗礼を受けたのがこちら


いきなり倍の日照時間に変われば流石のディッキアもそりゃ葉焼けもするわ。。あと数株同じ症状になった株がいます。しかも結構レアで大事にしていた株。。でも失敗してもワンシーズンで取り返せるのがディッキアの良いところであり楽しいところです。
綺麗(自分の好み)に育てるコツは自分の栽培環境を知るが第一ですね。ネットやSNSで綺麗に育てている方が言っていた事そのままやってもなかなかその通りにいかない事が多いと思います。それぞれ環境が違いますから、それを参考に自分の環境にあった方法を考えるのが重要なのではないでしょうか。

今までのベランダでは日照時間は変えられないので、水や肥料を調節してバランスを取るという考え方でした。どちらも与えすぎるとプリッと瑞々しく育ちましたが、色が緑っぽくなり自分の好みの感じではなくなるので。。成長スピードは若干落ちますが、スパルタ気味管理の方がうちの環境では詰まった大きい鋸歯を出して、色も程よく赤みを帯びてじっくり育っていくといった感じでした。しかしFULL SUNハウスに変わった現在、当分の間(株が慣れてくるまで)は日照をマイナス(遮光)する必要がありそうです。最終的には問題のないように鍛え上げていきたいところですが、こんがり真っ赤に焼いて、乾いた感じの野性味溢れる雰囲気が似合う品種と、瑞々しくプリッとしていた方が美しい品種がいますので(完全に自分の主観・好みの話です)、自分なりのチームに分けて管理していこうと思ってます。今は紫外線量も多く日照時間が長いので白い品種も葉の地色がめちゃくちゃ真っ赤です。紫外線から葉緑体を守るためにアントシアニンを沢山分泌していると思われます。となると水を多くするより遮光して紫外線カットを優先したほうが良いのか?タイで見たディッキア達はもっと過酷な環境だったけど焼けてなかったのは湿度の違いなのか?その環境に適応してるってこと?白い品種はとにかく真っ白だった。どうやったらああなるのか?いろいろと実験と検証が必要ですね。すぐに対処できる要素として下記の3つがあると思います。

_用土
我が家のだいたいのディッキア用土は硬質赤玉・日向土・ゴールデン粒状・パーライト(全て篩にかけて同じ大きさの粒のみ使用)にココピートを加えブレンドしたものです。鉢を持った感じ非常に軽く(重さ)排水性が良いので、乾いてから与えるというサイクルが作りやすかったのですが、乾き具合をよく観察して、ここぞという灌水のタイミングを見誤らない事が重要でした(真夏に晴れが続く時はほぼ毎日)。今の環境では培養土や腐葉土を加え用土の水持ちを少し上げるのが一番簡単な方法のような気がするのですが、自分は冬場の灌水後にいつまでも用土が乾かないのが嫌なので、このままの用土で夏場は腰水にしようと思います。全部植え替えるの面倒だし、、あっ、すぐに対処できなかったw

_遮光
今までの倍の時間の日照があるので50%の遮光ネットを張れば12時間の50%=6時間分の日照という事で良いのか?そんな単純計算で良いのか微妙なところですが、天井に20%カットの寒冷紗を張って様子を見ることにしました。12時間の20%カットこれだとざっくり9時間直射に当てたのと同等の日照量になるという計算で。個人的な感覚だと強烈な日照を短時間より、若干遮光して長時間日に当てたほうがいい感じに育つきがします(科学的な根拠なしの経験談)。太陽高度は季節によって変わるので、常に同じ環境を作るのは難しいし面倒ですが。。


_灌水
腰水チームと乾いたら与えるチームで様子を見てます。自分が毎日観察できれば、全て様子を見ながら灌水できるのですが、週2〜3回しかチェックにいけないので、真夏の間は腰水に頼る事になりそう。でもこれだけ日照が十分な環境で自分の用土なら腰水栽培のほうが良い結果がでそう。最近は晴れの日が続いているので、すぐに水を吸い上げて下皿が乾くのも早いです。

ちなみに先程の焼けてしまった株を3週間腰水にした結果がこちら
成長点から展開したばかりの箇所は瑞々しいです。



上の写真の成長点と比べると3週間で大分成長していますね!常に用土が湿っている状態でしたが、9〜10時間日にあたっていれば徒長せず大きい鋸歯の葉を展開しています。

しばらくは、今の環境を掴むためのダメージ覚悟の実験が続きそうです。きっと品種によっても若干の差がありますので、それらを探っていき、思うように育った時は達成感にも似た快感(ディキスタシー)を味わえますw